こども学習教室・日本語で学ぶ国語と算数

教育のすすめ

 今年度もあと2か月となり、進級等の子どもの学習状況が気になる時期になりました。日本語による国語・算数の学習は、毎日授業のある日本の学校に比べるとハワイの子どもにとっては、相当なハンデになります。また、日本語が生活環境の中にあふれている日本とでは、学習環境は比較にならない程厳しいです。例えば、週一回の授業の場合、日本の学校の5分の1の授業時間で全ての学習内容をカバーすることになります。授業では基本的な内容をカバーしていますが、このような状況であっても日本語による国語・算数の学習に挑戦している生徒たちは素晴らしいと感心しています。

 日本の算数

 算数の場合、現地校でも算数の授業があるので、様々な計算式などは多少重なるので子どもたちにとって比較的勉強しやすいと思います。但し、日本の算数が先行している個所などは、多少努力が必要となります。特に算数は、前学年の授業を理解できていないと、当該学年の授業が全く理解できない状況になります。限られた授業時間の関係上、前年度の授業をおさらいする余裕がないので、自己学習して授業に臨むことになりますが、前学年の学習内容を同時に復習しながら、授業についていくのは相当な負担となります。しっかりと基本さえ身につけていたら、授業が理解できるので、授業が始まる前に前年度の学習内容の復習をしっかりするよう心がけてください。

 国語(日本語

 国語の学習は、学習環境の違いから子どもたちにとって簡単ではありません。日本であれば、至る所に日本語の文章が溢れていて、子どもたちは日本語の文章をよく目にします。一方、ハワイにおいては、日本語の文章を目にすることは殆ど皆無に等しい状態です。そのために、ハワイの子どもたちは漢字学習にとても苦労しています。国語の授業では、授業の初めに毎回、簡単な漢字テストを実施しています。解答つきの漢字テストを予め配布して、予告した漢字のテストを行っていますが、それでも生徒にとって良い点を取るのはなかなか難しいようです。実際、高得点を目標にするのではなくで、前回よりも良い点を取ることを目標にして、覚え方のこつを習得するようアドバイスしています。漢字テストによって、子どもたちが漢字に慣れることが重要です。さすがに生徒が国語の勉強をする時に教科書の漢字を殆ど読めなければ、生徒は学習に相当苦労することになります。なお、以前「読書のすすめ」で紹介しましたが、子どもが日本語の本を読むことに興味があるようでしたら、ハワイ天理文庫を是非一度訪問してください。メンバーにならずとも無料で本を読むことができます(本を借りる場合には、図書メンバーになる必要があります)。子どもが日本語に興味を示したら、アニメ、漫画、音楽、ゲームなど何でも良いので日本語に親しませると良いですね。ちなみに、娘の場合、ポケモン、セーラームーン、ジブリ映画、J-POPなどでした。

 教育

 国語・算数の勉強は授業に参加するだけでは、なかなか上達しません。先生が授業で問題を解いている時には理解できても、実際に自分で解こうとすると解けないことがありませんでしたか。勉強の上達のためには、「わかる」から実際に自分で解いてみて「できる」の状態に変える必要があります。そして、何回も解くことによってようやく身につけることができます。これは勉強に限らず、スポーツ、音楽、美術などの習得にも当てはまることです。私は、子供たちにとって学校は社会に出る前の準備期間だと考えています。子どもたちが社会に出たとき、仕事を教わり、仕事のスキルを速やかに身につけるのは、勉強と全く同じプロセスです。仕事ができれば、仕事が楽しくなり、そして、さらなる飛躍のチャンスも掴めます。子どもたちが学校にいる間に、その習慣を身につけて、子どもたちが明るい未来を過ごせることを期待しています。

 授業の後、当日の授業内容・宿題をEメールで配信しています。国語は漢字テストの宿題がありますが、地元の学校の勉強の負担にならないよう算数はなるべく宿題を出さないようにしています。但し、その日の授業内容をしっかり復習して理解するよう指示しています。勉強ができる一番の近道は、基礎をしっかり理解して、同じ問題を決して間違えないことです。時々、子どもの勉強の進捗状況をチェックして、子どもの努力を誉めてあげると良いですね。

マハロ!

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