子どもに礼儀を教え、心身健康に、そして、自分に自信を持たせて、いざという時に自らの身を守れるようにするには、武道を修得させるのが良いかもしれません。ハワイには、長い歴史のある日系人社会の恩恵で、空手、剣道、合気道、柔道、弓道、なぎなた、居合など様々な武道教室があります。しかも、子どもと一緒に始めることのできる武道教室もあるので、家族ぐるみで参加してもいいですね。

武道のきっかけ

 娘が小学生の時、休憩の時間に学校のブランコで遊んでいた時に、下の学年の生徒から「ちび、どけ!」と砂をけられたと嘆いていました。この話を聞いて、いつも傍にいられない身としては、護身のために娘に早速武術を習わせようと思い、すぐに武道教室を探しました。たまたまハワイ日本文化センターの道場で空手教室を開いていた「アイランド・気」を見学した時に、ひさえ先生から親子で空手教室に参加することを積極的に勧められ、そのまま家族ぐるみで空手を始めました。

ハワイの空手

 ハワイの空手の歴史は、日本本土(内地)より古い歴史があります。というのは、沖縄のハワイへの移民は内地より以前に始まっていたからです。そのため、ハワイには沖縄空手の源流をひく流派がたくさんあります。また、最近は級別に帯の色を様々に振り分けて、商業スポーツ化が盛んになっています。まず、初心者は、白帯(無級)から始まり、そして、一生懸命稽古に励んで、基本技、型、組手などを学んだ後、昇級試験を受けて黒帯を目指します。だいたい3か月毎に昇級試験が行われ、教室で合格の見込みのある生徒だけを受けさせます。プレ初段1~3級を含め、早くて3年ぐらいで黒帯のレベルに到達することができます。道場において、子どもたちが昇級するために一生懸命稽古に頑張る姿は見ていてとても楽しいものです。なお、娘は黒帯を取得して「怒らすと怖いタフガール」になりました。

空手トーナメント

 ハワイの空手トーナメントに審判として参加しましたが、出場する子どもたちは、幼いながら演武場に入る前から礼儀正しく、見ていて本当に気持ちの良いものです。また、子どもの勇姿を応援して一生懸命にビデオに収めようとする親の姿を目にするのは、とても微笑ましいですね。日本の伝統文化を学び、家族で楽しみながら武道を修得していくのは、とても素晴らしいことだと思います。子どもにとっても将来、自慢のできる特技として身につくはずです。

コロナ禍での稽古

 コロナ禍の状況下では、道場は密になるため、ほとんどの武道教室は稽古を中止しています。本当は空手を続けたかったのですが、今は残念ながら空手ではなく、居合の稽古に励んでいます。道場が使用できないので、マジックアイランドにおいて木刀で居合の稽古をしていますが、もし居合刀を使用すれば、すぐに危ない集団として警察に通報されること間違いなしですね。「アイランド・気」のひさえ先生には、ハワイ日本文化センターの道場での稽古が再開する時に会う約束がありますので、その時空手教室について改めて紹介します。

日本の伝統文化を学ぶ武道を通じて、子どもの成長を目指してみませんか。

マハロ!